特殊車両申請が必要な対象車両の判定基準

特殊車両申請が必要かどうかは、車両の寸法と重量で決まります。

道路法では、一般的な車両の制限値を超える車両を「特殊車両」と定義しています。この制限値を1つでも超えると、道路を走行する前に特殊車両通行許可を取得する必要があります。

まず確認すべきは、車両の幅・長さ・高さ・総重量・軸重・輪荷重の6つの基準値です。

車両の寸法基準値と判定方法

は2.5メートルが基準です。

これを超える車両は特殊車両申請が必要になります。大型トラックでも通常は2.5メートル以内に収まりますが、特装車や特殊な架装を施した車両は超過する場合があります。

長さは12メートルが基準です。セミトレーラーやフルトレーラーは、この基準を超えることが多く、申請対象になります。

高さは3.8メートルが基準です。ダンプトラックやミキサー車など、荷台を上げた状態で走行する車両は特に注意が必要です。

特殊車両の寸法基準を示す図解イメージ車両の重量基準値と判定方法

総重量は、車両の種類によって基準が異なります。

一般的な車両では20トン、セミトレーラー連結車では27トン(高速自動車国道及び重さ指定道路では28トン)、フルトレーラー連結車では24トン(高速自動車国道及び重さ指定道路では25トン)が基準です。

軸重は10トンが基準です。これは1つの車軸にかかる重量の上限を意味します。

輪荷重は5トンが基準です。これは1つのタイヤにかかる重量の上限を意味します。

これらの基準値を1つでも超える場合は、特殊車両通行許可の申請が必要になります。

対象判定から申請まで丸ごと任せる(申請代行)

特殊車両申請の対象となる車種一覧

実務では、特定の車種が申請対象になりやすい傾向があります。

運送業や建設業で使用される車両の中で、特に申請が必要になる代表的な車種を整理しました。

トレーラー・連結車両

セミトレーラーは、ほぼすべてが申請対象です。

全長が12メートルを超えることが一般的で、総重量も基準値を超えるケースが多くなります。海上コンテナを運搬するトレーラーや、建設機械を運搬するトレーラーは、特に申請が必要になります。

フルトレーラーも同様に申請対象です。牽引車と被牽引車を連結した状態での全長が基準を超えるため、通行許可が必要になります。

トレーラー車両の実写イメージ大型ダンプ・特装車

大型ダンプトラックは、積載状態での総重量が基準を超えるケースが多くなります。

特に土砂や砕石を満載にした状態では、軸重や総重量が制限値を超えることがあります。荷台を上げた状態での高さも確認が必要です。

ミキサー車は、生コンクリートを積載した状態での総重量が基準を超える場合があります。車両の構造上、重心が高くなるため、通行できる道路が制限されることもあります。

クレーン車は、ブームを格納した状態でも全長や高さが基準を超える場合があります。作業時の状態ではなく、走行時の状態で判定します。

重機運搬車・特殊用途車

重機運搬車(キャリアカー)は、建設機械を積載した状態での総重量や高さが基準を超えることが多くなります。

ユンボやブルドーザーなどを運搬する際は、ほぼ確実に申請が必要です。

ポールトレーラーは、長尺物を運搬する際に使用される車両で、全長が大幅に基準を超えます。鉄骨や橋梁部材などを運搬する場合に使用されます。

車検証での対象車両の確認方法

車検証を見れば、特殊車両申請が必要かどうかを判定できます。

確認すべき項目は、車検証の記載内容から読み取れる寸法と重量です。

車検証で確認すべき項目

車両の長さ・幅・高さは、車検証の「長さ」「幅」「高さ」の欄に記載されています。

この数値が基準値(長さ12m、幅2.5m、高さ3.8m)を超えているかを確認します。ただし、高さについては、荷台を上げた状態や、可動部分を展開した状態での高さは車検証に記載されていないため、実測が必要です。

車両総重量は、車検証の「車両総重量」の欄に記載されています。この数値が基準値(一般車両20t、セミトレーラー27t等)を超えているかを確認します。

軸重は、車検証には直接記載されていません。前軸重と後軸重の合計が車両総重量になりますが、1軸あたりの重量が10トンを超えるかどうかは、車両の構造や積載状態によって変わります。

車検証の確認ポイントを示すイメージ判定が難しいケースの対処法

車検証だけでは判定が難しい場合があります。

特に、積載物の重量や配置によって軸重が変わる場合、実際の運行状態での計測が必要になります。また、可動部分がある車両(クレーン車のブーム、ダンプの荷台など)は、走行時の状態での寸法を確認する必要があります。

判定に迷った場合は、行政書士や道路管理者に相談することをおすすめします。誤った判断で無許可走行をすると、罰則の対象になります。

対象判定から申請まで丸ごと任せる(申請代行)

特殊車両申請が不要なケース

すべての大型車両が申請対象になるわけではありません。

基準値以内の車両であれば、特殊車両通行許可は不要です。

基準値以内の車両

一般的な大型トラックは、基準値以内に収まっていることが多くなります。

10トン車や15トン車でも、車両の寸法と総重量が基準値以内であれば、申請は不要です。ただし、積載物によっては基準を超える場合があるため、運行前の確認が必要です。

バスは、通常の路線バスや観光バスであれば、基準値以内に収まります。ただし、連節バスなど特殊な構造のバスは、申請が必要になる場合があります。

一般的な大型トラックの実写イメージ空車状態での走行

空車状態での走行であれば、申請が不要になるケースがあります。

ただし、車両の構造自体が基準を超えている場合(全長や全幅など)は、空車でも申請が必要です。総重量や軸重が基準を超えるのは積載時のみという場合に限り、空車走行では申請不要となります。

実務では、往路は積載で復路は空車という運行パターンが多いため、往路のみの申請で済むケースもあります。ただし、これは道路管理者の判断によるため、事前確認が必要です。

特殊車両通行許可の申請手順

申請は、通行する道路の管理者に対して行います。

国道・都道府県道・市町村道など、複数の道路管理者にまたがる場合は、それぞれに申請が必要です。ただし、オンライン申請システムを利用すれば、一括申請が可能になります。

申請に必要な書類

特殊車両通行許可申請書は、所定の様式に必要事項を記入します。

車両の諸元、通行経路、通行期間、積載物の内容などを記載します。オンライン申請の場合は、システム上で入力します。

車両の諸元に関する書類として、車検証のコピー、車両の図面(寸法図)、軸重計算書などが必要です。

通行経路図は、出発地から目的地までの経路を地図上に示したものです。交差点名や目標物を明記し、通行する道路を明確にします。

積載物に関する書類として、積載物の寸法・重量を示す資料が必要です。特に、分割できない貨物(橋梁部材、プラント設備など)の場合は、詳細な資料が求められます。

申請書類を確認する様子のイメージ申請から許可までの期間

申請から許可が下りるまでの期間は、内容によって異なります。

一般的な申請であれば、3日から2週間程度です。ただし、通行経路に特別な審査が必要な箇所(橋梁、トンネル、狭隘道路など)が含まれる場合は、1ヶ月以上かかることもあります。

審査では、道路の構造基準に照らして通行可否が判断されます。橋梁の耐荷重、トンネルの高さ制限、道路の幅員などが確認され、必要に応じて通行条件(徐行、誘導車配置など)が付されます。

許可証の受領と携行義務

許可が下りると、許可証が交付されます。

許可証は、通行時に車両に携行する必要があります。警察や道路管理者から提示を求められた場合に備え、常に車内に保管してください。

許可証には、通行できる経路、期間、条件などが記載されています。これらの条件を守らない場合は、許可違反となり、罰則の対象になります。

対象判定から申請まで丸ごと任せる(申請代行)

申請を怠った場合の罰則

無許可で特殊車両を通行させると、罰則の対象になります。

道路法では、特殊車両通行許可を受けずに基準を超える車両を通行させた場合、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されます。

違反点数制度

特殊車両の違反には、点数制度が導入されています。

違反の内容に応じて点数が付与され、一定の点数に達すると、車両の使用停止や事業者名の公表などの措置が取られます。悪質な違反を繰り返すと、事業停止処分を受ける可能性もあります。

道路損傷の責任

無許可通行によって道路を損傷させた場合、修繕費用を請求されることがあります。

橋梁やトンネルなどの重要構造物を損傷させた場合は、多額の賠償責任が発生する可能性があります。また、事故を起こした場合、無許可通行が過失として認定され、刑事・民事の両面で責任を問われます。

申請代行サービスの活用

特殊車両通行許可の申請は、専門知識が必要です。

書類の作成、経路の選定、道路管理者との調整など、手続きには時間と労力がかかります。本業に集中するため、行政書士に申請を依頼する事業者が増えています。

行政書士に依頼するメリット

申請の確実性が高まります。

行政書士は、道路法や申請実務に精通しているため、書類の不備や経路選定のミスを防げます。差し戻しや再申請のリスクが減り、確実に許可を取得できます。

時間の節約ができます。申請書類の作成、経路図の作成、道路管理者との調整など、すべてを代行してもらえるため、本業に集中できます。

急ぎの対応が可能です。荷主や元請から急に許可取得を求められた場合でも、行政書士であれば迅速に対応できます。

当事務所の申請代行サービス

当事務所は、特殊車両通行許可に特化した行政書士事務所です。

初回相談は無料で、要件診断や各種相談を承ります。料金は明朗会計で、事前に必ず見積もりを提示します。追加料金は発生しません。

新規申請は13,200円(税込)で、1台につき2経路(往復)の料金です。車両追加は3,300円(税込)、経路追加は5,500円(税込)です。更新申請は7,700円(税込)、変更申請は11,000円(税込)です。

土日祝日や夜間のお問い合わせにも対応しています。メールまたはLINEでご相談内容をお送りください。内容を確認のうえ、順次ご返信いたします。

オンラインで完結する案件もありますが、内容によっては郵送や対面対応が必要な場合もあります。許可証が発行されるまでの期間は、内容によって異なりますが、目安として3日から40日程度です。

申請の可否や大まかな内容を確認したうえで、正式なお見積りを提示します。お見積り内容にご同意いただいた時点で、正式受任となります。見積提示後にキャンセルされた場合でも、キャンセル料は発生しません。

まとめ

特殊車両申請の対象車両は、道路法で定められた基準値を超える車両です。

幅2.5m、長さ12m、高さ3.8m、総重量20t(車種により異なる)、軸重10t、輪荷重5tのいずれかを超える場合は、特殊車両通行許可が必要になります。

車検証で寸法と重量を確認し、基準値を超えているかを判定してください。トレーラー、大型ダンプ、重機運搬車などは、申請対象になることが多い車種です。

申請を怠ると、罰則の対象になります。無許可通行は6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科され、違反点数制度により事業停止処分を受ける可能性もあります。

申請手続きは専門知識が必要なため、行政書士に依頼することをおすすめします。確実な許可取得と時間の節約ができ、本業に集中できます。

当事務所では、特殊車両通行許可の申請代行を承っています。初回相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。

投稿者プロフィール

高山 秀康
高山 秀康エクリ行政書士事務所