特殊車両通行許可の取得日数は何日かかるのか
特殊車両通行許可の取得を急いでいる事業者にとって、「許可が下りるまで何日かかるのか」は最も気になる点です。
結論から言うと、許可取得までの日数は申請内容によって大きく変わります。
標準処理期間は新規申請で3週間以内、更新申請で2週間以内と公示されていますが、実際には3日から40日程度の幅があります。この差は申請経路に未収録道路が含まれるかどうかで決まります。

審査期間を左右する最大の要因は、申請経路に「未収録道路」が含まれるかどうかです。未収録道路とは、道路情報便覧にまだ収録されていない道路のことで、これが含まれると各道路管理者による個別審査が必要になります。
個別審査が必要な場合は1~2ヶ月かかることもあり、場合によっては数か月を要するケースも存在します。
一方で、申請経路が収録道路のみで完結している場合は審査が効率化され、約1週間で許可が下りることもあります。最短では申請から3日で許可取得できたケースも報告されています。
出典特殊車両通行許可申請に関するQ&Aより作成
申請から許可までの基本的な流れ
特殊車両通行許可を最短で取得するには、申請の流れを正確に理解することが必要です。
申請前の準備段階
まず、自社の車両が特殊車両に該当するかを確認します。幅2.5m、長さ12m、高さ3.8m、総重量20tのいずれかを超える場合は許可が必要です。
次に通行経路を決定し、出発地から目的地までのルートを明確にします。この段階で未収録道路の有無を確認できれば、審査期間の予測が立てやすくなります。
必要書類の準備も重要です。車検証の写し、車両諸元に関する説明書、通行経路表、車両の外観図、積載する貨物の品名・形状・寸法・重量に関する資料を揃えます。
申請方法の選択
申請方法は大きく分けて3つあります。
オンライン申請は最も推奨される方法です。窓口に出向く必要がなく、個別審査がない場合は審査期間が最短4日に短縮されます。ただし、事前に申請支援システムのインストールと電子証明書の取得が必要です。
FD申請は、パソコンで作成した申請データを窓口に持参する方法です。オンライン申請の環境が整っていない場合に選択します。
書類申請は手書きで申請書を作成し窓口に提出する方法ですが、審査期間が長くなる傾向にあります。

申請窓口の選定
申請先は通行経路によって決まります。一つの道路管理者の道路のみを通行する場合は、その管理者の窓口に申請します。
国道と県道など複数の道路管理者にまたがる場合は、どちらかの管理者の窓口に申請できます。ただし、指定市以外の市町村は他の道路管理者の道路の審査ができないため、申請先として選べません。
審査期間を短縮する具体的な手順
許可取得を急ぐ場合、審査期間を短縮するための具体的な対策があります。
収録道路のみで経路を構成する
最も効果的な方法は、申請経路を収録道路のみで完結させることです。
収録道路とは、道路情報便覧に既に登録されている道路のことで、これらの道路のみで経路を構成できれば個別審査が不要になります。結果として審査期間が約1週間に短縮され、最短3日での許可取得も可能です。
出発地や目的地付近では未収録道路を通るケースが多いため、可能な限り主要道路を選択することが重要です。
オンライン申請を活用する
オンライン申請は審査期間の短縮に直結します。
個別審査がない場合、審査期間が標準4日(閉庁日除く)に短縮されます。窓口申請やFD申請では標準3週間かかるため、大幅な時間短縮が実現できます。
オンライン申請を行うには、申請支援システムおよび電子申請システムを利用するためのプログラム(環境設定CD-ROM)のインストールと電子証明書の取得が必要です。初回の準備に時間がかかりますが、一度環境を整えれば継続的に活用できます。

申請書類を正確に準備する
不備のない申請書類を準備することで、差し戻しによる遅延を防げます。
車検証の有効期限が近い場合は、車検を通してから申請することをお勧めします。申請時点で有効な車検証の写しが必要になるためです。
車両諸元に関する説明書は、寸法や重量を正確に記載します。積載する貨物についても、品名・形状・寸法・重量を明確にし、必要に応じて図面を添付します。
通行経路表は地図に明記し、出発地から目的地までのルートを具体的に示します。曖昧な記載は審査の遅延につながるため、詳細に記述することが重要です。
重複申請を避ける
同一内容の申請を複数の申請先に同時に提出する「重複申請」は、審査期間を長期化させる要因の一つです。
重複申請の件数が増加しており、道路管理者の審査負担が増大しています。結果として全体の審査期間が延びる悪循環が生じています。
申請は一つの窓口に絞り、審査状況を確認しながら進めることが、最短での許可取得につながります。
出典日本トラック協会「特殊車両通行許可に係る重複申請の防止について(協力要請)」より作成
よくある遅延原因と対策
許可取得が遅れる原因を事前に把握し、対策を講じることで審査期間を短縮できます。
未収録道路による個別審査
最も多い遅延原因は、申請経路に未収録道路が含まれることです。
未収録道路を管理する道路管理者は、通行しても問題ないか、許可するならどのような条件をつけるかを厳密に審査します。この個別審査には1~2ヶ月かかることが多く、複数の道路管理者にまたがる場合はさらに時間を要します。
対策としては、可能な限り収録道路のみで経路を構成することです。どうしても未収録道路を通る必要がある場合は、余裕を持った申請スケジュールを組みます。

申請書類の不備
書類に不備があると、差し戻しや追加資料の提出が求められ、審査が止まります。
よくある不備としては、車検証の有効期限切れ、車両諸元の記載ミス、通行経路の不明瞭な記載、貨物情報の不足などがあります。
対策は、申請前に必要書類のチェックリストを作成し、一つずつ確認することです。特に車検証の有効期限、寸法や重量の数値、経路の具体性については念入りに確認します。
橋梁等での道路管理者の個別審査
申請経路に橋梁などの構造物があり、道路管理者の個別審査が必要となる場合も遅延の原因になります。
橋梁の耐荷重や構造上の制約を詳細に審査するため、標準処理期間以上の時間がかかることがあります。この審査だけで数か月かかるケースも存在します。
対策としては、申請前に通行経路上の橋梁の有無を確認し、個別審査が必要そうな場合は早めに申請することです。また、可能であれば個別審査が不要な別ルートを検討します。
出典特車申請屋さん「間に合わない?最短3日で許可取得?特殊車両通行許可の審査期間が...」より作成
役所の混雑状況
申請時期によっては、役所の混雑により審査が遅れることがあります。
年度末や大型連休前後は申請が集中する傾向があり、通常より審査期間が長くなる可能性があります。
対策は、可能な限り混雑時期を避けて申請することです。また、余裕を持った申請スケジュールを組むことで、混雑による遅延にも対応できます。
新規申請と更新申請の違い
新規申請と更新申請では、審査期間や必要な手続きが異なります。
標準処理期間の違い
新規申請および変更申請の標準処理期間は3週間以内です。
一方、更新申請の標準処理期間は2週間以内と、新規申請より1週間短く設定されています。これは、更新申請では前回の申請内容を基に審査できるため、審査が効率化されるためです。
ただし、これらの標準処理期間は申請経路が収録道路で完結している場合の目安です。未収録道路が含まれる場合はこの限りではありません。

更新申請の注意点
更新申請は、前回と同一の内容で申請する場合に適用されます。
車両や通行経路に変更がある場合は、更新申請ではなく変更申請が必要です。変更申請の標準処理期間は新規申請と同じ3週間以内です。
更新申請を行う際は、許可期限の2~3ヶ月前には準備を始めることをお勧めします。許可期限が切れると無許可運行となり、罰則の対象になるためです。
許可期間の設定
特殊車両通行許可の許可期間は、最短1日から最長2年までです。
以前は最長1年でしたが、平成21年5月より最長2年に延長されています。許可期間は申請内容によって決まり、1回のみの走行か、定まった回数の走行か、反復的な走行かなどにより、必要な日数が許可されます。
反復的に通行する場合は、2年の許可期間を取得することで更新の手間を減らせます。
出典特殊車両通行許可申請に関するQ&Aより作成
行政書士に依頼するメリット
特殊車両通行許可の申請を行政書士に依頼することで、多くのメリットが得られます。
最短での申請実現
行政書士は特殊車両通行許可の申請手続きに精通しており、最短での許可取得を実現できます。
申請経路の選定段階から、収録道路のみで構成できるかを判断し、審査期間を短縮する経路を提案します。オンライン申請の環境も整っているため、個別審査が不要な案件では最短3日での許可取得も可能です。
役所による審査期間を縮めることはできませんが、申請準備から提出までを最短で行うことで、全体の期間を短縮します。
差し戻しの回避
申請書類の不備による差し戻しは、審査期間を大幅に延ばす原因です。
行政書士は必要書類を正確に把握しており、不備のない申請書類を作成します。車両諸元の記載、通行経路の明確化、貨物情報の詳細記述など、審査でチェックされるポイントを押さえた書類を準備します。
結果として差し戻しによる遅延を防ぎ、スムーズな審査を実現します。

本業に集中できる
特殊車両通行許可の申請には、多くの時間と手間がかかります。
必要書類の準備、申請書の作成、窓口への提出、審査状況の確認など、本業とは別の作業に時間を取られます。経営者や現場担当者が手続きに追われると、本業の時間が削られ、経営や現場の負担が増します。
行政書士に依頼することで、これらの作業をすべて任せられます。必要事項の整理から申請までを支援し、経営者は事業の判断と意思決定に集中できます。
継続的なサポート
特殊車両通行許可は、新規申請だけでなく、更新・変更など継続的な手続きが必要です。
行政書士は新規申請後も、更新時期の案内や変更申請のサポートを行います。許可期限の管理も任せられるため、期限切れによる無許可運行のリスクを防げます。
継続的な関係を築くことで、申請内容の履歴も把握されており、スムーズな手続きが可能です。
まとめ:最短で許可を取得するために
特殊車両通行許可の取得日数は、申請内容によって3日から40日程度と大きく異なります。
最短での許可取得を実現するには、申請経路を収録道路のみで構成し、オンライン申請を活用することが重要です。個別審査が不要な案件では、最短3日での許可取得も可能です。
一方で、未収録道路が含まれる場合や橋梁等での個別審査が必要な場合は、1~2ヶ月以上かかることもあります。申請書類の不備や重複申請も遅延の原因になるため、正確な準備と適切な申請先の選定が必要です。
更新申請は新規申請より審査期間が短いため、許可期限の2~3ヶ月前には準備を始めることをお勧めします。
行政書士に依頼することで、最短での申請実現、差し戻しの回避、本業への集中が可能です。特に許可取得を急ぐ場合や、手続きに時間を割けない場合は、専門家のサポートを活用することが効果的です。
特殊車両通行許可は、運送業や建設業で特殊車両を運行する事業者にとって必須の手続きです。適切な準備と手順を踏むことで、最短での許可取得を実現し、安全かつ確実な運行につなげることができます。
投稿者プロフィール

- エクリ行政書士事務所







