特殊車両申請が必要な車両とは?

特殊車両通行許可が必要になるのは、道路法で定められた一般的制限値を超える車両です。

幅2.5メートル、長さ12.0メートル、高さ3.8メートル(高さ指定道路では4.1メートル)、総重量20.0トン(重さ指定道路では25.0トン)のいずれかを超える車両は、道路管理者の許可が必要になります。

軸重10.0トン、輪荷重5.0トンの制限もあります。

特殊車両通行許可が必要な大型トラック

運送業や建設業で使用する車両の多くは、この制限値を超えています。

荷主や元請から許可取得を要請されたとき、まず確認すべきは自社車両が制限値のどこに該当するかです。

車検証を手元に置き、車両諸元と照らし合わせてください。

【ステップ1】申請条件の判定と準備

申請を始める前に、通行する経路と車両の条件を整理します。

出発地と目的地の確認

通行経路は出発地と目的地を明確にすることから始まります。

往復で申請する場合は2経路として扱われます。

複数の現場を巡回する場合は、それぞれの経路を個別に申請する必要があります。

積載物と通行期間の設定

積載物の種類と重量、通行期間も申請時に必要です。

期間は最長で2年間まで設定できます。

通行頻度が高い場合は、期間を長めに設定しておくと更新の手間が減ります。

新規格車の確認

新規格車は高速道路と重さ指定道路を自由に通行できます。

該当する車両は、それ以外の道路を通行する場合のみ許可申請が必要です。

新規格車かどうかは車両諸元で判定できます。

【ステップ2】必要書類の準備

申請に必要な書類を揃えます。

オンライン申請と窓口申請で提出書類が異なる点に注意してください。

オンライン申請の場合

オンライン申請では以下の書類が必要です。

  • 特殊車両通行許可・認定申請書(様式第一)
  • 許可証(様式第二)
  • 車両諸元に関する説明書
  • 通行経路表
  • 通行経路図(基本図及び未収録路線詳細図)
  • 車両内訳書(包括申請の場合のみ)
  • 申請データ(tkszの拡張子)

オンライン申請では自動車検査証の写しの提出が不要です。

この点が窓口申請との大きな違いです。

窓口申請の場合

窓口申請では上記に加えて、自動車検査証の写しが必要になります。

申請書類は紙で1部、PDFデータと申請データをCDに入れて提出します。

超寸法車両の場合は軌跡図も必要です。

その他の書類

道路管理者が必要と判断した場合、以下の書類を追加で求められることがあります。

  • 新規開発車両設計製作基準適合証明書
  • 車両の構造及び積載貨物の特殊性に関する説明書
  • 通行時間、誘導方法、待避場所に関する書類
  • 橋梁補強が必要な場合の影響計算書
  • 所轄警察署との事前打ち合わせ記録
特殊車両申請に必要な書類一式

【ステップ3】申請書類の作成

書類作成は国土交通省の特車総合情報サイトから行います。

オンライン申請システムの利用

特車総合情報サイトでは、申請書類を作成するためのツールが提供されています。

車両諸元や通行経路を入力すると、必要な書類が自動で作成されます。

初めて利用する場合は、ユーザー登録が必要です。

車両諸元の入力

車検証を見ながら、車両の寸法と重量を正確に入力します。

軸重や輪荷重の計算も自動で行われます。

入力ミスがあると審査に時間がかかるため、慎重に確認してください。

通行経路の設定

出発地と目的地を地図上で指定し、通行する道路を選択します。

システムが自動で経路を提案しますが、実際に通行する道路と一致しているか確認が必要です。

未収録路線がある場合は、詳細図を別途作成します。

【ステップ4】申請先の確認と提出

申請先は通行する道路の管理者によって決まります。

複数の道路管理者にまたがる場合

国道、都道府県道、市町村道など、複数の道路管理者の管轄にまたがる場合は、出発地を管轄する道路管理者に申請します。

一つの窓口で申請すれば、関係する道路管理者に自動的に協議されます。

オンライン申請の手順

作成した申請データをオンラインで送信します。

送信後、受付番号が発行されるので控えておいてください。

審査状況はオンラインで確認できます。

窓口申請の手順

申請書類を道路管理者の窓口に直接提出します。

受付時間は平日の午前8時30分から午後5時までが一般的です。

提出時に不備があると受理されないため、事前に書類を確認しておきます。

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【ステップ5】手数料の支払い

申請が受理されると、手数料の支払いが必要になります。

手数料の計算方法

手数料は申請車両台数×申請経路数×200円で計算されます。

例えば、2台の車両で3経路を申請する場合、2×3×200円=1,200円です。

複数の道路管理者にまたがる場合でも、この計算式で手数料が決まります。

支払いのタイミング

許可が下りた後、納付書が郵送されます。

納付書が届いたら、指定された方法で支払いを行ってください。

支払いが完了しないと許可証が交付されません。

行政書士への報酬

行政書士に申請を依頼する場合、別途報酬が必要です。

新規申請は13,200円(税込)、車両追加は3,300円(税込)、経路追加は5,500円(税込)が目安です。

更新申請は7,700円(税込)、変更申請は11,000円(税込)です。

事前に見積もりを確認し、追加料金が発生しないか確認しておきます。

【ステップ6】審査期間と許可証の交付

申請後、審査が行われます。

審査期間の目安

審査期間は内容によって異なりますが、3日から40日程度が目安です。

車両や通行経路に特別な審査が必要な場合は、さらに時間がかかることがあります。

標準処理期間は6週間とされていますが、実際にはもっと早く許可が下りるケースも多いです。

審査中の確認事項

審査中に道路管理者から追加書類の提出を求められることがあります。

連絡があった場合は速やかに対応してください。

対応が遅れると審査期間が延びます。

許可証の受け取り

許可が下りると、許可証が交付されます。

オンライン申請の場合は、窓口での交付となります。

許可証には通行条件が記載されているため、内容を必ず確認してください。

特殊車両通行許可証のイメージ

【ステップ7】許可後の注意点と更新手続き

許可証を受け取った後も、守るべきルールがあります。

通行条件の遵守

許可証には通行時間、速度、誘導車の有無などの条件が記載されています。

これらの条件を守らないと、許可が取り消される可能性があります。

運転者にも条件を周知し、確実に守るよう指導してください。

許可証の携帯義務

通行時には許可証を車両に携帯する必要があります。

警察の取り締まりで提示を求められることがあるため、常に車内に保管しておいてください。

更新申請のタイミング

許可期間が終了する前に、更新申請を行います。

更新申請では、新規申請時と同じ窓口に申請する場合、付随書類の提出を省略できます。

期限が切れる前に余裕を持って申請してください。

変更申請が必要なケース

車両を追加する場合、通行経路を変更する場合、会社名が変わった場合などは変更申請が必要です。

変更内容によって必要書類が異なるため、事前に確認しておきます。

よくある失敗例と対策

申請時によくある失敗を知っておくと、スムーズに手続きを進められます。

書類の不備による差し戻し

車両諸元の入力ミスや通行経路の設定ミスが原因で、申請が差し戻されることがあります。

提出前に複数回確認し、不備がないかチェックしてください。

期限切れによる再申請

許可期間が切れてから更新申請をすると、新規申請として扱われます。

期限の1か月前には更新手続きを始めるようにしてください。

通行条件の見落とし

許可証に記載された通行条件を見落とし、違反してしまうケースがあります。

許可証を受け取ったら、運転者と一緒に条件を確認してください。

経路変更の未申請

許可を受けた経路以外を通行すると違反になります。

経路を変更する場合は、必ず変更申請を行ってください。

特殊車両の通行チェックポイント

行政書士に依頼するメリット

申請手続きは自分で行うこともできますが、行政書士に依頼すると多くのメリットがあります。

手続きの負担軽減

書類作成や提出の手間を省き、本業に集中できます。

特に複数の車両や経路を申請する場合、作業量が大幅に増えるため、専門家に任せる方が効率的です。

差し戻しリスクの回避

行政書士は申請のプロです。

書類の不備による差し戻しを防ぎ、最短で許可を取得できます。

急ぎの対応が可能

許可取得を急いでいる場合、行政書士なら迅速に対応できます。

審査期間は縮められませんが、申請までの時間を最短にすることは可能です。

更新・変更のサポート

許可取得後の更新や変更手続きもサポートしてもらえます。

継続的に利用することで、手続きの負担を減らし続けられます。

まとめ

特殊車両申請は、条件判定から書類作成、提出、審査、許可証交付まで、複数のステップを踏む必要があります。

初めて申請する場合は、必要書類の準備と正確な入力が重要です。

オンライン申請を利用すると、自動車検査証の提出が不要になり、手続きが簡素化されます。

審査期間は3日から40日程度が目安ですが、内容によって変動します。

許可証を受け取った後は、通行条件を守り、期限前に更新申請を行ってください。

手続きに不安がある場合や、時間を節約したい場合は、行政書士に依頼することで確実かつ迅速に許可を取得できます。

初回相談は無料で、土日祝日や夜間にも対応している事務所もあります。

まずは自社の車両が申請対象かどうかを確認し、必要に応じて専門家に相談してください。

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投稿者プロフィール

高山 秀康
高山 秀康エクリ行政書士事務所